| 「小児はり」といっても、あまり関東では聞き慣れない言葉ですね。 これは、江戸時代に大阪の数名の治療家が行っていた治療法で、大正末期から昭和初期にかけて、大阪を中心とした関西方面で広まった治療法です。関東でも小児の治療を行っているのですが、あまり「小児はり」とは言わないので、聞き慣れないのかもしれません。
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            | 「小児はり」とは普通の治療で使う「刺す」鍼(ハリ)と違い、皮膚に接触させて軽い刺激を与えて行う特殊な治療法です。金属の棒やヘラのようなもので皮膚をさすったり、つぼに当てて刺激をしたりします。
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            | 適応年齢 | 生後1ヶ月ぐらいから小学校6年生ぐらいまでです。 (生後1ヶ月ぐらいすると外出の不安も少なくなるという意味で、自宅や産院で行う場合は、生後直後から対象となります。中学生以上では大人と同じ鍼治療が必要なことが多くなります。)
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            | 適応症状 | 一番目には、疳の虫(カンノムシ)症状です。 疳の虫とは一般に「かん高い」とか、「かんが強い」とか言われているもので、小児が異常に興奮しやすくなっている状態です。
 夜泣き、不機嫌、いらだち、ちょっとした物音に驚く、寝ているときに薄目を開けている、奇声(かん高い声)を上げる、行動が粗暴になる等といった症状です。
 その他には、疳の虫症状とも関連して、下痢、便秘、消化不良、腹痛、肩こり、頭痛、発熱、夜尿症、結膜炎、眼瞼炎、鼻カタル、耳下腺炎、慢性気管支炎、小児喘息、湿疹、アトピー性皮膚炎等にも効果 
があります。
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            | 病気による症状は、子供が病気と闘っている反応です。子供は自分で治ろうとする力(自然治癒力)が旺盛です。そのために症状も強くで出るのです。症状を抑えることは薬で出来ますが、はたしてそれで良いのでしょうか?「小児はり」は、子供の自然治癒力を高めることを目的とする治療法です。 
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 |  米山式イチョウ型鍼
 |  ローラー鍼
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            | 当院で使用している 小児鍼いろいろ
 | 丸い部分で皮膚を軽くこすったり、 尖った部分でチクチク皮膚を刺激
 します。
 
 
 | デコボコしたローラーを転がして、 皮膚を刺激します。
 
 
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            |  振り子鍼
 |  大師流小児鍼
 |  テイ鍼各種
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            | 振ると中に入っている鍼が出たり入ったり。チクチク皮膚を刺激します。 | 大阪の大師流(谷岡先生)が使っている小児鍼。尖っている部分で皮膚をさする。弱刺激から強刺激まで。 | 普通の鍼を刺すのと同じように、ツボに当てて刺激します。先の形や素材で、刺激感が違います。 |